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2026年 賃貸市場の賃料動向
2026.03.05

分譲物件を中心として不動産価格の高騰が続いています。今回は賃貸市場をテーマに、物件オーナーが注視しておきたい2026年の賃料動向を考察していきます。
賃料水準の変化傾向
地価や円安による建築費用の高騰により、新築分譲マンションの価格が高騰しています。高額な新築物件を避け、中古物件や賃貸物件への需要が高まったことで、物件価格や賃料も上昇傾向にあります。
国土交通省が公表した2025年9月16日、同年7月1日時点の全国の基準地価[E1.1]によると、全用途平均・住宅地・商業地のすべてが4年連続で上昇し、昨年より上昇幅も拡大しています。全用途平均は1.5%上昇しています。地価が高まると、物件オーナーが支払う固定資産評価額及び支払う税額も高くなります。需要と固定資産税の高まりのどちらもが要因となり、賃料の上昇につながっています。
これらの状況を受け、更新のタイミングや新規入居のタイミングで賃料の値上げを実施するオーナーも増えてきています。ただし賃料値上げの交渉は、入居者が退去してしまうリスクを高める恐れがあります。例えば、賃料を5%アップしようとして、交渉が上手くいかず退去につながり、1カ月間の空室期間が生まれたとします。この場合、新入居者が1か月後に見つかったとしても、空室となった1か月分の赤字を回収するには次の入居者が最低20か月住み続ける必要があります。

賃料の値上げは近隣物件の相場を知ることや、入居者が求める設備を導入するなどし、家賃に見合った環境、入居希望者が集まりやすい環境をつくることが重要です。
近年では、更新のタイミングでスムーズな賃料上昇ができるよう、普通借家契約ではなく定期借家契約を選択するオーナーも増加しています。定期借家契約であれば、再契約は可能なものの、その際は新賃料の設定が行えるため、賃料相場の変動に対応しやすくなります。今後の選択肢として、検討してみてもよいでしょう。
ただし、その場に長く住みたいと考える入居者からは避けられるリスクもあるので、大学の近くのような、数年での退去が多く行われる場所などで行うなど、リスクがどの程度抑えられるかを考慮する必要はあります。
参考: 基準地価
空室率と供給バランスが物件オーナーに与える影響
物件オーナーにとって空室リスクは可能な限り下げたいものです。そのため、賃料を上げることで入居希望者が集まりづらい状況にならないよう注意が必要です。特に更新時の賃料の値上げは退去リスクが高いので、宅配ポストを設置する、集合ロッカーを更新する、防犯カメラを設置してセキュリティ性を高めるなど、賃料の上昇に見合った価値を入居者に感じてもらうことも意識することが重要です。
特に、オートロックやTVモニター付きインターホン、防犯カメラなどのセキュリティ性に関わる点は、物件探しの際の必須項目にする人も多く、新たな入居者層を獲得することにもつながるでしょう。


