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賃貸物件の退去が決まったら?手続きの流れと注意点を詳しく解説
2025.05.15
大学生で通うキャンパスが学年によって変わる、就職に伴って職場に近いところに引っ越すなど、現在入居している賃貸物件から退去することになるケースがあります。今回のコラムでは賃貸物件からの退去のながれと注意点について紹介します。
退去する時の流れ
退去時の大まかな流れは、「退去の連絡」「立会日の決定」「水道電気ガスなどの解約」「引っ越しと退去立ち会い」「敷金の清算」です。順番に説明していきます。
① 退去の連絡
引っ越しをすることが決まったらすぐに管理会社や物件オーナーに「退去の連絡」をします。これは詳細な引越し日が決まっていなくても、なるべく早くすることが重要です。賃貸借契約には解約予告期間という「何か月前までに退去の連絡をすること」を定めたルールが記載されています。仮に解約予告期間が1か月前までの設定であるのに半月前に連絡すると、残り半月分の家賃も請求されてしまうのが一般的です。引っ越しをしたあとに無駄な家賃を支払うことにならないよう、早めの連絡を心掛けてください。連絡は電話で済む場合もあれば、解約通知書という書類を送る必要がある場合もあります。
② 立会日の決定
退去にあたって管理会社の担当者や物件オーナーに立ち会ってもらい、入居時と比べて備品の欠損や故障などがないかを確認してもらう必要があります。入居者にとって立ち会いは義務ではありませんが、身に覚えのない補修費などの請求をされる恐れがあるので、可能な限り立ち会うことをおすすめします。
③ 水道電気ガスなどの解約
引っ越しに伴い、水道や電気・ガスなどのライフラインの解約と移転手続きを行います。その他にも自宅に引いているインターネットの固定回線やケーブルTV、火災保険などの契約も解約や移転手続きが必要です。
この時期に役所で転出届、郵便局で郵便物の転送届なども提出しましょう。転出届と転入届は引越し日前後2週間以内に提出する必要があります。また、粗大ごみは出せる日がある程度限られてくるので、早めに予約をとるようにしてください。
④ 引っ越しと退去立ち会い
退去立ち会いは、引っ越し日と同じ日である必要はありませんが、引っ越し日以降に立ち会いのためにわざわざスケジュールを確保することは、引っ越し先からの距離があれば大変になります。とはいえ、荷物がある状況での退去立ち会いはできないので、基本的には引っ越し日と退去立ち会い日を揃えておくと効率的です。
退去立ち会いが引っ越し日なら、その時にカギの返却を行うのが一般的です。あらかじめポストのカギや勝手口のカギ、スペアキーなど渡されている場合にもそちらも併せて返却することになるので忘れないようにしましょう。
⑤ 敷金の清算
入居時に払った敷金は、物件の原状回復にかかった費用が差し引いて返還されます。一般的な経年劣化への補修は家主が行うことになっているので、特に問題がない場合は大部分が返還されます。しかし、原状回復にかかった費用が敷金よりも高い場合は、追加の請求が発生することもあるので注意してください。また、部屋のクリーニング費用は原則大家負担ですが、賃貸借契約の特約で入居者負担となっているケースもあります。
敷金の振込先は退去届に口座を記載し、そこに振り込んでもらうパターンが一般的です。
入居者に戻ってくる敷金の金額が知らされるのは、退去立ち会いから約2週間後、敷金の振り込みがあるのは、退去から1か月後くらいが目安となります。