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売却か賃貸継続か、投資用物件の出口戦略の考え方
2026.10.16
投資用物件は、購入して賃貸経営を続けるだけでなく、将来の売却まで見据えておく必要があります。
特に築年数が経過すると、修繕費の増加や空室率の上昇などによって、これまでと同じように収益を確保することが難しくなる場合があります。
「このまま賃貸を続けるべきか、それとも売却したほうがよいのか」と迷うオーナーもいるでしょう。
ただし、売却と賃貸継続のどちらを選ぶべきかは、物件の収益性や今後の支出によって変わります。
現在の収益だけでなく、今後発生する費用や売却価格などを比較し、物件を保有し続けた場合と手放した場合の双方を考えることが重要です。

■ 出口戦略は「今後いくら手元に残るか」で考える
賃貸を続ける場合は、家賃収入だけで判断してはいけません。
管理費や修繕費、固定資産税などの保有コスト、空室期間などを差し引いたうえで、今後どの程度の収益が見込めるかを確認します。
築古物件であれば、今後の大規模修繕や設備交換にかかる費用も見込んでおきましょう。
一方、売却する場合は、現在の売却価格だけで判断しないことが重要です。
売却価格から仲介手数料などの諸費用やローン残債を差し引いたうえで、実際にどの程度の資金が手元に残るのかを確認します。
さらに、売却によって利益が出れば、譲渡所得として課税される場合もあります。
例えば、2,000万円で売却できる物件でも、ローン残債が1,500万円あれば、売却価格のすべてが手元に残るわけではありません。
売却にかかる費用や税金も含めて考える必要があります。
重要なのは、「今売ればいくらになるか」だけを考えるのではなく、
「このまま保有したら、将来いくら残るか」についても考え、両者を比較することです。
■ 賃貸を続けるか判断する3つのポイント
1.家賃収入と維持費のバランス
現在の家賃収入から管理費、修繕費、税金などを差し引いたとき、どの程度の収益が残るのかを確認します。
家賃収入があっても、修繕費の増加によって手元に残る金額が減っているなら、今後の保有について考え直すタイミングかもしれません。
2.今後も入居需要が見込めるか
現在、入居者が確保できているからといって、将来も同じ状態が続くとは限りません。
周辺の人口動向や競合物件、家賃相場などを確認し、今後も安定した賃貸需要が見込めるかを考えます。
特に築年数が経過した物件では、設備の更新やリフォームにどこまで費用をかける必要があるかも判断材料になります。
3.今後、大きな修繕が必要にならないか
屋根や外壁、給排水設備などの大規模修繕が近づいているなら、その費用も含めて収支を考える必要があります。
「今後も家賃収入を得られるから」という理由だけで保有を続けるのではなく、将来の支出も含めて収支を考えましょう。
■ 売却を検討するなら「今後の収益」と比較する
空室が増えてきた、家賃を下げなければ入居者が決まりにくい、大きな修繕が必要になった、といった状況にあるなら売却も選択肢になります。
例えば、家賃収入から年間の維持費などを差し引いて、年間60万円の収益が残る物件があるとします。
単純計算なら、5年間保有した場合の収益は300万円です。
一方、現在の売却価格が2,000万円で、ローン残債が1,500万円の場合は、
差し引きした500万円から売却にかかる費用(仲介手数料など)や税金なども差し引いて、実際の手取り額を考える必要があります。
もちろん、実際には5年間の空室や家賃下落、修繕費の増加、将来の売却価格なども考えなければなりません。
単純に「年間収益×保有年数」で判断するのではなく、今後の収支をできるだけ具体的に見積もることがポイントです。
■ 売却か賃貸継続かは早めに比較しておく
投資用物件の出口戦略は、売却を決めてから考えるものではありません。
家賃収入や維持費、空室状況、修繕予定、周辺の賃貸需要に加え、現在の売却相場も定期的に確認しておきましょう。
売却か賃貸継続かを判断するときは、現在の収益だけでなく、ローン残債や今後の修繕費、
将来の売却価格まで含めて考えることが大切です。物件の収支を一度整理し、
保有し続けた場合と売却した場合の手元資金を比較してみることをおすすめします。